今や世界に広く普及したクレジットカード。日本国内でも大手なら大抵使えるなど、たくさんの店舗で便利に使用でき、ますます利便性は高くなっています。
ちなみに日本クレジット協会のデータによると、日本で現在発行されているクレジットカードは2億6000万枚以上となっており、単純計算で1人当たり2枚持っていることになります。
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このように広範囲に普及しているクレジットカードですが、一口にクレジットカードといっても、様々な種類のカードが発行されています。そんななかで、クレジットカードは国際ブランド、グレード、流通系、系統などにおいて、いくつかの種類に分類することができます。
当記事ではクレジットカードを選ぶ上で重要な要素となる、国際ブランドやグレード、系統についてまとめました。
クレジットカードの国際ブランドの選び方
国際ブランドとは
国際ブランドとは、世界中へ決済機能を提供している会社を意味します。これはたいていの場合クレジットカードの発行会社とは異なりますが、国際ブランド会社が自らカードを発行しているケースもあります。
クレジットカードを発行している多くの会社(楽天、三井住友、etc..)が独自で日本や世界中の店舗で決済できるシステムを構築するのは不可能です。これだけ多くの店舗でクレジットカードが利用できるのは、国際ブランドとクレジットカードの発行会社が提携し、決済システムをカード会社が借りて利用しているからです。
すなわち、クレジットカードを作成する際に選べる国際ブランドは、該当するクレジットカードの発行会社がどのブランドと提携しているか次第となります。
現在国際ブランドと認められているのは以下の7つです。
- VISA(ビザ)
- MasterCard(マスターカード)
- JCB(ジェーシービー)
- AMERICAN EXPRESS(アメリカンエキスプレス/アメックス)
- DINERS CLUB(ダイナースクラブ)
- 銀聯(ぎんれん)
- Discover card(ディスカバーカード)
クレジットカードは基本的に国際ブランドと提携した店舗で利用できます。自分の持っているカードがVISAであれば、VISAと提携した店舗でのみ利用できます。世界中でクレジットカードが利用できるのも、国際ブランドが世界中の店舗と提携しているからです。
逆に言うと自分が持っているクレジットカードの国際ブランドと提携していない店舗では、クレジットカードを利用することはできません。
例えばVISAとMasterCardと提携している店舗では、VISA、MasterCardのマーク入りのクレジットカードしか使用できず、JCBなどのカードの場合は使用できないことになります。
そのため、初めてクレジットカードを作成する場合は、なるべく多くの店舗で利用できる国際ブランドを選ぶのがおすすめです。
国際ブランドの種類
先ほども述べた通り、国際ブランドとして認められているものは現在7つあります。続いて、それぞれの国際ブランドの概要を簡単に紹介します。
VISA(ビザ)

アメリカの企業で、世界シェアトップの国際ブランドです。それだけに利用できる加盟店も多く、世界中どこへいっても使用でき、利便性や安心感はトップクラスなので、最初の1枚に最適といえます。
世界中で発行されているVISAカードは約34億枚で、使用できる国や加盟店数は、もう1つの国際ブランドであるMasterCardと並んでトップクラスを誇ります。
MasterCard(マスターカード)

VISAと並んで2大国際ブランドとして扱われるのがMasterCardです。世界シェア2位の国際ブランドで、特徴的な特典が大k、海外ではキャッシングカードとしても利用しやすい国際ブランドです。
使用できる加盟店数や国の数もVISAと殆ど変わりません。海外旅行に行く方の場合、VISAまたはMasterCardを選ぶのがおすすめです。
かつてはVISAは米国に強い、MasterCardは欧州に強いと言われましたが、現在は差は殆どないので、さほど気にする必要はありません。
JCB(ジェーシービー)

日本で唯一の国際ブランドです。そのため、日本では特に利便性が高く、特典も多いです。日本では、VISAについてシェア2位を誇ります。
海外でのシェアはあまり高くないため、海外での利便性はVISAやMasterCardには劣ります。
とはいっても日本人が行く観光地ではJCBが利用できることも多いようで、日本語対応できる窓口まで存在しているときもあります。また以下のように他の国際ブランドと提携して、利便性向上を図っています。
- American Expressとの提携によりオーストラリア、ニュージーランド、カナダなどで利用可能
- Discoverとは米国での加盟店開放について提携
- 銀聯と日中双方での利用性向上を目的とした提携を結ぶ
AMERICAN EXPRESS(アメリカンエキスプレス/アメックス)

ステータス性が高い国際ブランドです。VISAとMasterCardには水をあけられているとはいえ、世界シェア3位を誇る有名な国際ブランドです。
正式な名前はアメリカン・エクスプレスですが、「アメックス」と略称で呼ばれることも多いです。
またJCBとパートナーシップを結んでいるため、日本国内でもJCBマークのある加盟店であれば利用可能です。
DINERS CLUB(ダイナースクラブ)

加盟店は高級店がメインとなっており、入会審査も厳しめな国際ブランドです。高いステータスと豊富な特典が魅力な反面、使える加盟店は少なめです。
銀聯(ぎんれん)

名前から創造できる通り、中国発の国際ブランドです。中国において加盟店が多く、キャッシュカードとしても利用可能です。出張などで中国に行くときに持っていると便利かもしれません。
Discover Card(ディスカバーカード)
アメリカ発の国際ブランドですが、この国際ブランドのカードは現在日本では作れないようです。
なお銀聯やJCBと提携を結んでいるため、DiscoverCardブランドのカードは日本でもこれらの加盟店で利用可能です。またDinarsを傘下にしたため、ダイナースの加盟店でも利用可能です。
1枚目に選びたい国際ブランドは?
これまで様々な国際ブランドを見てきましたが、日本でクレジットカードを作る場合は、たいてい「VISA/MasterCard/JCB/アメックス」の中から選ぶことになると思います。
先ほども触れましたが、この中で1枚目に最適な国際ブランドは「VISA」です。というのも日本でも世界でもシェアNo.1なので、利用できる店舗数等を踏まえればVISAを選んでおくのが利便性の面で一番だと思われます。
VISA以外のブランドが良い場合、日本での利用を踏まえて考えれば
- 日本の国際ブランドを使いたいなら「JCB」
- 海外旅行でも使いたいなら「MasterCard」
- ステータスを意識するなら「AmericanExpress」
がおすすめです。
クレジットカードのグレード
国際ブランドが決まったら、次はグレード選びとなります。クレジットカードのグレードは主に以下の3つがあります。
- 一般カード
- ゴールドカード
- プラチナ・ブラックカード
基本的には1枚目なら一般カードがおすすめです。そもそも1枚目を作る段階の方だと、一般カードしか作れない場合が多いかもしれませんね。
日常的に使う場合、一般カードで十分です。年会費も無料であることが多く、18歳以上の方であれば比較的簡単に作成可能です。
ゴールドカードの場合、年会費が1~2万ほどかかってくるものが多く、審査もより厳しくなります。中にはイオンゴールドカードのような年会費無料のものもありますが、こちらは招待制になっています。
プラチナ・ブラックカードは年会費が2万以上になることが多く、年収等の審査もさらに厳しくなっています。中にはクレジットカード会社から招待されないと入会できないものもあります。
たまに高い信用があるカード所有者からの紹介で作成できる場合もあるようですが、そういった場合でも年収などは審査されます。
こういったカードは特典が充実していたり、専用の空港ラウンジを利用できるなどの付加価値はありますが、普段の利用においては、そんなに違いはありません。
そのため、1枚目から背伸びしてゴールドカード等を作る必要はありません。
クレジットカードの系統
クレジットカードを分類する上では、発行会社によって以下のような「系統」で分けることもあります。
自分が良く利用するサービスや会社と提携しているクレジットカードを選ぶことで、ポイントや割引といった特典を最大限に得ることができます。
代表的な系統としては以下のようなものがあります。
流通系 | スーパーや量販店等の店舗でお得に利用できる |
---|---|
交通系 | 交通機関が発行、お得に交通機関を利用できる |
航空系 | 航空会社が発行、マイルが効率的にためられる |
銀行系 | 銀行が発行するカード。信頼性高い。ATM手数料の優遇など |
石油系 | 石油元売り会社が発行、給油時にメリット |
クルマ系 | 自動車メーカーなどが発行、高速道路の割引やロードサービスなど |
信販系 | 信販会社が発行、ローンや分割払いに強い |
この中でおすすめなのは「流通系」のカードです。というのも、スーパーや量販店、ネットショップといった身近な店舗で様々な特典を受けられるため、便利に利用できるからです。
流通系のカードには
- イオンカード
- 楽天カード
- paypayカード
などがあります。
まとめ
当記事ではクレジットカードの国際ブランド、グレード、系統の選び方について紹介しました。
初めてクレジットカードを作る場合、VISA/MasterCard/JCB/アメックスあたりから、好きな1枚を選べばOKです。おすすめはVISAですが、日本での利用に限定して考えればJCBやアメックスでも大きな問題はないと思います。
すでにクレジットカードを作っている場合も、自分の利用状況に応じて特典が貰えるクレジットカードがどれか再考してみることをおすすめします。よりお得に利用できるカードが見つかるかもしれません。