近年発行枚数もますます増加傾向にあるクレジットカードですが、実際に利用している人の割合はどの程度なのでしょうか?
当記事では、消費者庁が発表したデータや民間での調査結果をもとに、決済手段の利用割合についてみていきたいと思います。
キャッシュレス決済比率の推移
民間最終消費支出に対する主なキャッシュレス決済方法の割合は以下の通りです。
クレジット | デビッド | 電子マネー | コード決済 | |
2015 | 16.5% | 0.14% | 1.5% | |
2016 | 18.0% | 0.30% | 1.7% | |
2017 | 19.2% | 0.37% | 1.7% | |
2018 | 21.9% | 0.44% | 1.8% | 0.05% |
2019 | 24.0% | 0.56% | 1.9% | 0.31% |
2020 | 25.8% | 0.75% | 2.1% | 1.1% |
2021 | 27.7% | 0.92% | 2% | 1.8% |
2021年のキャッシュレス決済割合は32.5%となっています。2015年は18.2%にとどまっていたことに比べると、割合としてはかなり増加しています。
主要国では4~5割に達している国も多く、日本はキャッシュレス決済が進んでいないと言われる所以です。一方で着実にキャッシュレス決済のシェアは拡大しているので、この調子ならいずれ追いつくかもしれませんね。
よく使う決済手段ランキング
日常の買い物
楽天が2020年に実施した、普段の買い物(ネットショップを除く)で利用する決済方法のアンケート結果は以下の通りです。
決済手段 | 利用する人(割合) | 最も利用する人(割合) |
現金 | 88.3% | 29.1% |
クレジットカード | 86.5% | 41.8% |
カード型電子マネー | 57.6% | 8.6% |
QRコード決済 | 53.5% | 12.9% |
スマホ非接触型決済 | 26.9% | 3.7% |
日常のお買い物においてクレジットカードを利用する人は86.5%と、現金にかなり近い数字となっていますね。
また、普段クレジットカードをもっとも利用する人の割合は4割を超えているのもポイントです。
注意点としてアンケートの題名が「キャッシュレス決済に関する調査」なので、回答する人は普段からキャッシュレス決済を利用する意識の強い人の割合が多くなると思われ、この結果にはバイアスがあると見た方が良いでしょう。
ちなみにもっと前にマクロミルが実施した「よく利用する決済手段」のアンケート結果は以下の通りです。この結果は2016~17年ごろのものなので、時代の変化を感じられるのではないでしょうか。
順位 | 決済手段 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 現金 | 95.4% |
2位 | クレジットカード | 70.4% |
3位 | 電子マネー | 60.9% |
4位 | デビットカード | 8.0% |
5位 | その他 | 2.0% |
当時存在していなかったコード決済の台頭が著しいことがうかがえます。一方で「電子マネー」の項目が当時はもっと伸びるのかと思っていましたが、思ったほど伸びていない感じもします。

オンラインショップ
ソフトバンクの調査(2022年)によると、ネットショップでよく利用する決済手段をアンケートした結果は以下の通りとなっています。
1位 | クレジットカード決済(79.1%) |
2位 | コンビニ決済(6.6%) |
3位 | キャリア決済(2.9%) |
4位 | 代金引換(2.8%) |
5位 | 後払い決済(2.0%) |
6位 | 銀行振込(1.2%) |
このように、インターネット通販で利用する決済手段としては「クレジットカード」が圧倒的多数となっています。
筆者自身、クレジットカードを作るまではわざわざ代金引換にしたりコンビニで支払ったりしていたので、クレジットカードを初めて利用した時、なんて便利なんだと感動した記憶があります。
他に有力な決済手段も少ないので、当面ネットショップではクレジットカードの優位性が高くなりそうですね。
まとめ
改めてここで紹介したデータからわかることをまとめておきます。
- 日本でキャッシュレス決済が占める割合は3割を超え増加傾向
- キャッシュレス決済の中で最も利用されているのはクレジットカード払い
- 近年台頭してきている決済方法としてコード決済が挙げられる
- ネットショップでは特にクレジットカードを利用している人の割合が高い
近い将来キャッシュレス決済は更に普及していくと思われます。コード決済などさらに便利なシステムも登場しているので、今後の進歩が楽しみですね。